遠隔セッション、Netduetto をやってみた
コロナで人に会うのも難しい今日この頃、スタジオでバンドの練習をするなんて、夢のような話です。ああ、スタジオ。懐かしいな。でも嘆いてばかりもいられません。
現代のテクノロジーをもってすれば、離れた場所にいる人とも音を合わせることができるのです。
Netduetto でオンラインでセッションができる時代
YAMAHAのNetduetto というサービスを使えば、オンラインでセッションが出来るのだとか。(何年も前からあったらしいのですが、私は最近知りました。)Zoom やSkypeを使えば、会話は出来るけどセッションは無理。しかもこのNetduetto、無料で使えるそうなのです。ただ、環境を整えるためにいくつかの物をそろえるのが必要。
Netduettoの準備
Netduetto をするために買ったもの
- オーディオインターフェイス(私はSteinberg のUR22Cを買いました)
- LANケーブル
- イヤホン
オーディオインターフェイスというのはギターとパソコンの間につなげるものです。LANケーブルは、安定した接続のためにいるのだとか。イヤホンは、耳をガバッと覆うものを買いました。(普通のイヤホンでも良かったと思います。)
初めて利用する時は、事前にNetduetto をダウンロード、インストールすることが必要。あと、オーディオインターフェイスをパソコンで使えるように設定、Netduetto でデバイスを認識できているかチェックしておきました。いざ使おうとするとわからないことも多いので、友達とセッションする前に設定をすませておきます。
悪戦苦闘した私からのアドバイス
- Steinberg を使うにあたって、ソフトをインストールするのですが、管理者権限のあるアカウントでログインしていなかったので、うまくいかなかった。必ず管理者権限でログイン。
- オーディオインターフェイスの操作方法について把握しておく。機能や使い方のマニュアルはWeb のPDF で見れます。あと、使ってみないとわからないこともある(音量とか)のでイヤホンつけて事前にチェックしましょう。
- 友達とセッションする際、「ルーム名」と「パスワード」を入れるのですが、パスワードは半角、最後にEnterを押してから「ルームに入る」をクリック。あわててEnter を押さずにいると「なんでなんで、入れない!」と大騒ぎする事になります。
Netduetto を快適に使うために
さて、実際やってみると、Netduetto 内での設定が大事だと気づきました。快適に使うためには、なるべく遅延を小さくしたほうがいいです。セッションしながら色々設定を変えてみました。これは人それぞれ、ネット環境によって違うかもしれません。安定した接続のためにはもちろん有線LANがいいです。でも、住んでいる環境で事情があるので、相手がwifi でもなんとかセッションできるよう考えました。
Netduetto の設定はこうしました
- Netduetto のサイトにも書いてありますが、バッファサイズはなるべく小さくする。
- 音質は、「低」「高圧縮」から始めて、遅延が大丈夫なら「中」「標準圧縮」に調整するといいかも。
- これは「気のせいかそんな気がする」に分類されることかもしれませんが、相手がwifi の場合、他の端末のwifi は切った方がいいようです。LINE電話で話しながらセッションしたのですが、LINEを切った方が、安定する傾向がありました。
オーディオプレイヤーでメトロノームの音を流す
もうすぐ導入されるSyncroom にはメトロノームが装備されているそうです。これは絶対便利!メトロノームがついてたらだいぶ良いです!なぜかと言うと、メトロノームが無かったら、どうしてもお互いに、相手に合わそうとします。そうすると、たとえわずかな遅延であっても、遅延した相手にお互いに合わせていった結果、止まってしまうのです!メトロノームは言わば、目印。この目印のおかげで、遅延が少しあっても、なんとかセッションが成立します。
Netduetto にはメトロノーム機能が無いので、事前に曲の長さ+αのメトロノーム音声ファイルを作っておきました(mp3)。いくつか作りましたが、微調整はできないので(150と160はあっても155は無い)、Syncroomを楽しみにしています。
Netduetto はアフターコロナも便利
コロナが落ち着いたら、わざわざ遠隔セッションをしなくても、実際に会ってスタジオで練習できます。でも、相手が遠方に住んでいたり、なかなかお互いの都合が合わない時、このサービスは便利です。なんせ行き帰りの電車の時間が要らないし、寸前まで寝ててもオッケー。その時間さえパソコンの前に座ることができればいいのです。
Netduetto をして感じたのは、やっぱり音楽は人の気持ちを救ってくれるという事です。コロナの自粛生活で気分が落ち込んでいる時、友達の歌っている声を聞き、友達のベースを聴くのはとんでもなく癒されるのです。「次はこの曲ね。」とかいう会話さえも楽しい。ただ単にオンライン電話するだけじゃなくて、やっぱり音楽が必要。音楽があるからこそ、「次もやろう」という話になるのです。
現代の技術は素晴らしい!Netduetto ありがとう!YAMAHAさん、ありがとう!
そして一緒に音楽を楽しめる仲間、ありがとう!またセッションしよう。