仏教とバンド@平等院

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臨終の際に訪れる雲中供養菩薩バンド

臨終の時、菩薩様がやって来る!

平等院というのは「死ぬ瞬間にどんなお迎えが来るか」という妄想をひたすら追求した寺院です。死ぬ時は、一番会いたい人が仏様となってやってきて、パカッと開くコンパクトみたいな容器に自分の魂を入れてくれて、気がつけば天国にいるのだそうです。平安時代の人も、「そういうお迎えがいいな〜」と空想したのでしょう。

博物館。お堂の中を再現された装飾は青赤緑の極彩色。でも、不思議とケバケバしくなくて、色が調和しています。そこへいろいろな楽器をたずさえた仏様の像「雲中供養菩薩像」がやんややんやと飛んでいるのです。この仏様、まるで何かのキャラクターみたいに52種類おられます。お気に入りのキャラクター探しみたいで結構楽しい。昔はお土産物屋さんに仏様カードセットとかあったのかも。

How many 菩薩様 do you want?

もし、臨終の際の、「お迎え菩薩様」希望人数を聞いていただけるなら、何人がいいですか?私なら、「ボーカルとツインギター、ベースとドラムの5人編成でお迎えお願いします!」と答えます。AC/DCの曲、「ハ〜イウェイ・トゥ・ヘ〜ル」を演奏しながら天国へ連れて行ってください。

ところが、その後お堂の見学ミニツアーでわかったのですが、この世の行いによって、お迎えの豪華さが変わるそうなのです。上の上中下、中の上中下、下の上中下、と全部で9種類あるのだとか。上の上だったら、それこそ52体全部の菩薩様がきて、ほとんどサマーソニック!?

でも私の場合、今までの善行積み具合から言って、15人くらいの菩薩様が来てくれそう。「モーターヘッドみたいな感じでスリーピース菩薩様バンドでいいや」という人はそんなに善行積まなくてもいいかもしれませんね。

長年連れ添った夫婦がここを見学した後は「私は多分『中の上』やけど、アンタはまあ『下の中』ぐらいちゃう?」とか議論になってしまうのでは…。そんな心配しながら、周りの年配夫婦を観察しつつ、平等院を後にしました。

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